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トルコの神話 の妖怪たち グルヤバーニ Gulyabani
お久しぶりですね! トルコ神話に出る妖怪たち第2回は「Gulyabani グルヤバーニ」を紹介します。 「Gulyabani」は、体のあらゆる部分が毛で覆われている、大きい魔物です。腐っていて、足全体が後ろ向きです。人食いで、髭が長いことで知られています。昼間は墳墓に入って、夜中に目覚めます。旅行者に面倒をかけると言われています。 「Gulyabani」という言葉はアラビア語に由来します。「Ghul」という言葉は、「鬼」を意味します。この言葉は、トルコ語だけでなく、他の言語でも使われています。例えば、大人気の「Tokyo Ghoul」の「Ghoul」は、同じアラビア語から来た言葉です。 「Gulyabani」はトルコでよく知られている神話的な魔物です。この魔物がよく知られている理由は、「Süt Kardeşler」というトルコの有名なコメディー映画にこの魔物が登場するからです。この映画のお陰で「Gulyabani」は人々の心に刻まれたと思います。
エルディル・ヤシャロール 風刺画家
エルディル・ヤシャロール 風刺漫画家 (Erdil Yasaroglu) 1971年生まれ。ミーマル・シナン美術大学彫刻科卒トルコを代表する風刺漫画家のひとり。 1989年に風刺かわら版リモン Limon(現レマン Leman)にてプロ漫画家活動開始。その後、数人の仲間とともにレマンを去り、月刊誌ペングエン(Penguen / ペンギンの意味)を創立。以前Love Turkeyで紹介した漫画家Selcuk Erdemもその一人。 90年代に政治家の人形で星治パロディーを主題にしたテレビ番組「プラスティップショー」を企画。のちに有名モデル「ベギュム・クチュク」 と結婚し話題を呼ぶ。 現在もレマン誌で活動を続けている。かわいい動物のキャラクターをたくさん描く。自作品をまとめた単行本(Komikaze)もシリーズで多数出版されている。 これからエルディル・ヤシャロールさんの作品を数回続けて紹介していくので楽しみにして下さい。 エルディル・ヤシャロールのホームページ エルディル・ヤシャロールのFacebookページ エルディル・ヤシャロール Twitterページ
「トルコの街角から」アヤソフィアの小さな住人たち① 写真家 星野安杏
アヤソフィアの小さな住人たち① イスタンブルの象徴とも言えるアヤソフィア。トルコに訪れたことがなくても、写真や映像で見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。 今回は、アヤソフィア生まれアヤソフィア育ちのグリを紹介したいと思います。 2009年にアメリカのオバマ前大統領が撫でたことで一躍有名になったグリ。日本では、動物写真家の岩合光昭さんの人気番組「世界ネコ歩き」で取り上げられています。 グリと出会ったのは2014年のことでした。まさか世界遺産の建造物に猫が住んでいるなど想像したことも無かったので、皇帝の門の隅っこにちょこんと座っているのを見た時のことの驚きは今でも忘れられません。 ふわっとした毛に、丸っとした体格。アーモンドみたいなくりっとした目が印象的な可愛らしい猫でした。しかし、そのつぶらな瞳はどこか遠くを見つめているようで、グリの纏う神秘的な雰囲気に一瞬で魅了されました。アヤソフィアをゆったりと歩く姿は美しく、威風堂々とした姿は「アヤソフィアの番人」と呼ばれるのも納得です。 一見とっつきにくいグリですが、来館者のひざに乗ったり、ポーズを取っているかのように館内で座っていることもあり、人懐っこい一面も垣間見えます。特に、前足を揃えて行儀よく座る姿はおなじみのポーズとなっています。 観光客のひざの上で寝息をたてながら寝る姿からは、沢山の人に愛されながら育ってきたことがわかります。 寒い冬のある日、アヤソフィアに行ったらグリにひざに乗られてしまい、閉館時間まで皇帝の門に座るはめになったことがありました。 「そろそろ帰ってもいい?」と聞くと何も言わず爪を立ててダメというグリ。結局、閉館時間を過ぎてしまい見回りに来た警備員さんに連れていかれてしまいました。「にゃー」と駄々をこねる姿はまるで子供のようで、普段の飄々としたグリとは正反対の顔に思わず笑ってしまいました。それからは、長い時間ひざに乗ってもらえるように、時間に余裕をもって会いに行くようにしています。 グリは今日もきっとアヤソフィアを訪れた人を眺めながら、のんびり気ままに過ごしているのでしょう。「アヤソフィアの番人」として、1日でも長く元気でいてほしいものです。
ジャン・チャクムル Can Çakmur 第10回浜松国際ピアノコンクールで優勝)
トルコ語で芸術関連ニュースを発信しているブログSanattan Yansimalar (芸術の木霊)に掲載されたジャン・チャクムル氏優勝のニュースをシェアする許可をいただきました。 ジャン・チャクムル第10回浜松国際ピアノコンクールで優勝 21歳で、ピアノ界においてめきめきと頭角を現しているジャン・チャクムル。浜松での勝利により、またもや大きな飛躍を遂げた。 スターピアニストジャン・チャクムル(1971年生まれ)。世界的に知られるコンクールの1つである、日本で開催された第10回浜松国際ピアノコンクールで、第一位の栄誉に輝いた。同時に室内楽賞、札幌市長賞も受賞している。 先頃スコットランドピアノコンクールで優勝し、その名を全世界に知らしめたジャン・チャクムル。日本で開催された浜松国際ピアノコンクールにおいて、予選を次々と勝ち抜き、最終候補者6人の1人となった。本コンクールには400人が応募し、DVD選考を通過した95人のうち、88人が参加した。1次予選で24人、2次予選では12人に絞られ、チャクムルは、3次予選後に残った6人の本選出場者の1人となった。本選ではリストのピアノ協奏曲を高関健の指揮で、東京交響楽団とともに演奏し、日本人4人、韓国人1人の候補者たちから一歩抜きんでた。チャクムルは11月23日~25日のコンクール開催中に指に怪我を負ったが、自分で手当てをして出場を続けた。Shigeru Kawai、ヤマハ、スタインウェイの中から選択できたピアノの中から、チャクムルは一番気に入ったShigeru Kawai EX フルコンサートグランドピアノを選び演奏した。 コンクールの第二位は牛田 智大(日本)、第3位はイ・ヒョク(韓国)が受賞した。第4位は今田 篤、第5位は務川 慧悟第6位は安並 貴史と決定した。日本人聴衆者の投票結果では、日本ピアノ界の新星、牛田 智大が1位であった。 審査委員は以下の通り。審査委員長:小川典子(ピアニスト)、ポール・ヒューズ(イギリスBBC交響楽団ゼネラルマネージャー)、ヤン・イラーチェク・フォン・アルニン(ドイツ ウィーク国立音楽大学ピアノ科教授・ピアニスト・ウィーン国際ベートーヴェンピアノコンクール芸術監督、審査委員長)、アレクサンダー・コブリン(アメリカ/ロシア ピアニスト)、ムーン・イクチュー(韓国 ソウル大学校ピアノ科教授、ピアニスト)、ロナン・オホラ(イギリス ロンドンギルドホール音楽演劇学校ピアノ研究科長。ピアニスト)、迫昭嘉(日本 東京藝術大学教授、音楽部長、ピアニスト)、エリソ・ヴィルサラーゼ(ロシア モスクワ音楽院教授、ミュンヘン音楽大学常任教授、ピアニスト)、ウタ・ヴェヤント(ドイツ ピアニスト)、ウー・イン(中国 北京中央音楽院ピアノ学部長、ピアニスト)、ディーナ・ヨッフェ(イスラエル バルセロナ音楽院教授、ピアニスト) 浜松国際ピアノコンクールは1991年にスタートして以来、3年毎に開催されている。国際音楽コンクール世界連盟(WFIMC)およびアリンク・アルゲリッチ財団のメンバーでもある本コンクールは、全世界のピアノコンクールの中でも権威が認められている。今年第10回となったコンクールでは、過去にフレディ・ケンプ(1997)、オルガ・ケルン(2000)、ダヴィッド・フレイ(2003)、アレクセイ・ゴルラッチ(2006)、ダニエル・シュー(2015)などのピアニストたちが受賞している。 出場選考を通過した95人のうち、中国人が13人、日本人は25人、ロシア人は14人、アメリカ人は4人、ウクライナ人は3人であった。第2位は日本のクラシック音楽界の新星牛田が獲得した。ジャン・チャクムルは第10回コンクール優勝者として、東京交響楽団とともに20回の日本国内コンサートツアーを行う。他にも多くのコンサートが組まれるほか、BISレコードからCDのレコーディング契約の権利を獲得した。ジャン・チャクムルは現在ドイツのフランツ・リストヴァイマル音楽大学に在学中で、グリゴリー・グルツマン教授の指導の下、研鑽を積んでいる。 プロフィール 1998年アンカラ生まれ。レイラ・ベケンシル、アイシェ・カプランのもとでピアノを習い始め、2009年からはエムレ・シェンの指導を受ける。2010年にベルギーで開催された第10回青少年ピアノコンクールで最終選考に残り、EPTA-ワロニーの長であるディアンヌ・アンダーソンからムジカ・アルテルナのマスターコースに招聘される。2010年より数多くの国際的な音楽院で研鑽を重ね、エヴァ・クピーク、アリエ・ヴァルディア、ラン・ヴァイスなど著名な演奏家との共演の機会を得る。2012年に第22回ローマ国際コンクールで優勝してからは、アンカラを皮切りに、ベルギー、ルクセンブルク、イスタンブールドイツ領事館、ウイーンの在墺トルコ大使館でリサイタルを行う。これらと並行して、トルコでアンタルヤ・ピアノフェスティバル、アンカラ音楽祭、イタリアではマルケッルス劇場音楽祭などの国際芸術祭で演奏する。2013年にはギュヘル、シュヘル・ペキネル姉妹による青年音楽家教育プロジェクトに選出される。2014年ピアナーレ国際ピアノアカデミー&コンクールでの好成績により奨学金を獲得、EMCY賞(European Music Competitions for Youth)も受賞した。同年エンデル・サクプナル指揮、エスキシェヒル交響楽団で演奏を果たしたチャクムルは、ヴァイマルで開催された第4回フランツ・リスト青年ピアニストコンクールで3位に入賞、同時にバルトーク特別賞を獲得する。同年、ドニゼッティ・クラシック音楽賞の「ヤング・ミュージシャン賞」(18歳以下部門)受賞。2015年には、サッシャ・ゲッツェル指揮ボルサン・イスタンブールフィルと、第43回イスタンブール音楽祭のオープニングコンサートでの演奏を果たした。2017年スコットランド国際ピアノコンクールで第1位となり、本年イギリスで数多くのコンサートで演奏する権利が与えられている。 今日までの演奏家としてのアイデンティティの確立は、マルセラ・クルデリ、菅野潤の指導によるところが大きく、現在なお大学生としてドイツのフランツ・リストヴァイマル音楽大学においてグリゴリー・グルツマン教授に師事している。同時にベルギーでディアンヌ・アンダーソンからも教えを受けている。 http://www.sanattanyansimalar.com/can-cakmur-10-hamamatsu-yarismasi-ni-kazandi/4080/
トルコ音楽の700年-関口義人
トルコ音楽の700年 オスマン帝国からイスタンブールの21世紀へ 単行本 – 2016/10/14 関口義人 (著) まるごと1冊「トルコ音楽」の本が登場! 様々な民族と文化が交差するトルコの歴史をひも解き、アナトリアで花開いた「音楽王国」700年の実像と魅力に迫ります! 古典からラップまで、ジャンルを超えてトルコの音楽を総まとめ。さらにベリーダンスと音楽の関係やジプシーがトルコ音楽で果たした役割など、著者ならではの視点も大いに盛り込まれています! ご購入はアマゾンジャパンから
作家 トゥルグット・オザクマン
トゥルグット・オザクマン Turgut Ozakman (1930年9月1日‐2013年9月28日)アンカラ出身。トルコの官僚、作家、弁護士。 アンカラ大学法学部を卒業後、一時弁護士として働いた後、独ケルン大学演劇学院にて演劇を学び、国立劇団の劇作家となる。その後TRT(トルコのNHKのようなTV局)でキャリアを積む。また、長年母校のアンカラ大学で若い劇作家たちの教育にも注力。彼の50年間のキャリアの集大成として2005年に出版された、トルコの独立戦争をテーマとしたドキュメンタリー小説「Su Cilgin Turkler (この熱狂したトルコ人たちは)」は大変な人気を博した。 これに引き続き、2008年には「Dirilis Canakkale(チャナッカレの再興)」、2009年には「Cumhuriyet Turk Mucizesi(共和国トルコの奇跡)」が出版され、これら三作品は「Turkiye Uclemesi(トルコ三部作)」と称され彼の代表作となった。 日本語で読めるオザクマンの作品はこちら 関連記事 ・オルハン・パムク ・フェリット・エドギュ